オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり アナログPL 其の四 EAT・C-Sharp

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オリジナルのトーンアームとオルトフォンのMCカートリッジ「MC Quintet Black」(価格不明も安くはないだろう)が付属。税込み60万ほどのプレーヤー。

どうも試聴会に参加なされた方々は、SMEやIKEDAのアーム、マイソニックのカートリッジなどにご興味津々だったためか、アームとカートリッジが、標準装備されたこの機種に、目立った反応をしめされませんでした。確か、ヘッドシェルは交換できない一体型のアームです。

プレーヤーは、タオックのラックに直置き。一聴したときはこの機種が、一番音が良いように感じた。高域を立ち上がりよく、シャープに再現、中域は、解像度に優れ、各楽器をうまく分離。そして、低域は、引き締められ、反応も素早い。一方、聴くにつれ、全域に渡って、力強さに欠け、質感も今一歩。音の華やかさ、軽やかさに比重が置かれてているようで、少々、音が浮ついている印象に変化。再現する音楽に説得力に欠けた。

今回試聴したプレーヤーの中で一番、CDの音に近い。従来からアナログを聴き続けた来た人には、違和感を感じるであろうか。

EAT社、同社の「フォルテ」は、高解像度、広帯域、高域特性、音のコントラスト(陰影表現)に優れていることを狙った感があった。それが、現代を表現する音調だと考えているみたい。この「C-Sharp」もその辺を具体化した製品だと思う。

CDなどデジタル録音でオーディオに入ってきた人は、このプレーヤーからアナログ再生に取り組むのが違和感が少なくでいいのでは。そういう人が、いきなり、アナログ、50、60年代のアナログレコードを聴くと、音が、生々し過ぎる、逆に、緩くなっているかのよう聴こえる時があり、現実離れしているように感じることがあると思う。

なお、説得力に欠ける音楽、それは、解消できると思う。「フォルテ」の記事でも触れたけど、セッティング次第でプレーヤーの音は変化する。今回は、それを再確認した試聴会でもあった。