オーディオ・ベースマン見たり聴いたり トライオード・TRV-CD4SE・・私も生き残りました。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり トライオード・TRV-CD4SE・・私も生き残りました。

私、トライオードのCDプレイヤー、TRV-CD4SE、廃盤モデル。2013年当時、定価13万ほどでした。私の所有者の‘悪い癖’。出ましたねぇ。すぐ、比較したがる。それも、総額275万円のセパレートCDプレイヤー、アキュフェーズのDP/DC-1000と。 お役御免にするつもりでしょうか?。 いいでしょう。絶対的な性能では、太刀打ちできないのは明白な事実。でも、「おっ!」と思わせる一瞬の‘輝き’を、いや、‘響き’をお聴かせしましょう。 私には、真空管が組み込まれており、300Hz~900Hz付近の耳に当たりのいい帯域、この辺なら聴かせる音色があると思います。あー、でも試聴は、フィリップス・ドラティ指揮のチャイコフスキー「組曲全集」の第三番の第四楽章。いやいやいや、超絶オーディオファイルをよりによって選択されました。トホホ…。

アキュフェーズのクリーン電源。早い者勝ちでしょう。僕は、クリーン電源不要派ですが…。

DP/DC-1000を⑤として。帯域の広さ➁、解像力③、SN比③、高域表現(伸びすぎない、詰まらない)(注1)②、中間表現(やせない、こもらない)④低域表現(締まり感)(注2)①、コントラスト➁、制動力(歪みがない感じ)②、透明感①、繊細性➁、音の輪郭、細い、音の出足 遅い、音の鮮度 並質感・密度③、デザイン⑤(見飽きないので)。特長、真空管の持ち味である中間帯域の解像力、SN比、質感。 難点、絶対的能力不足、適性、弦楽四重奏、ボーカル。寸評、滑らかに開閉するDP/DC-1000のトレイからCDを取り出す。‘ガタガタ’と音をたて、ぎこちなくせり出し、停止したTRV-CD4SE。そのトレイにCDを乗せクローズさせる。やはり、動きはぎこちない。プレイボタンを押す。と、一瞬、「おっ!」と思い、このまま、逃げ切るかなと思うが、長く再生すると馬脚(ばきゃく)が露(あらわ)れてしてしまう。

私、DP-90+DC-91とも比較されましたよ。店主曰く。「トライオード、聴き初め、いいなと思う。車でいうと、『レクサス』はいいけど、『ミニクーパー、フィアット』の小型車もいいものがあるといった感じ(あくまでも値段でなく性能です)。この頃(2013年)、他のメーカーは、Jポップなどを元気よく、スッキリ、ハッキリと聴こえる音のCDプレイヤーを作っていたと思います。そうした中、トライオードは予算の許す限りで、トランジスタを並べるだけでなく、『大人の音造り』をしていたんですね(そう思える音です)。そして、DP-90+DC-91は、『深み、瑞々(みずみず)しさ』のある音。発売当時の最高のレコードプレイヤーの音を意識して作ったんでしょうね。素晴らしいです。ですけど、そう思って聴いていても、DP/DC-1000を聴くと、やはり、全ての音が(均等に)出ている(圧倒的な性能だ)。(2機種と)比較して長い時間聴くと、それが良くわかりました」

私の所有者が、私をDP-1000から降ろしながら言いました。「歪んでいますけど、中間帯域の聴こえ方は、楽器の音、人の声に近くなんとか我慢できる。高域と低域は良くないけど、頭の中で音を構築、想像を働かせ聴いていきます。これで、CDプレイヤーは、買い替えなくていいや。壊れるまで使います」。

私、何とか踏みとどまりました。バンザーイ。そうそう、なんでもCDプレイヤーは、CD6SEで終わりだそうで。その次は、製作しないとの事。 「小粒でもキリリと辛い山椒のようなプレイヤー」は出さないのですね。 寂しい限りです。

(注1)高域は、トライアングルの音で。トライアングルは「チィーン」と鳴るが、「ィー」の部分がしっかり聴こえ「ン」と終わるかどうかで判断している。「ン」の部分は感覚的、音としては出てないと思う。伸びてないと、「チ」と聴こえ、伸びすぎると「チィーン」が強調される感がある。トライードは「チ」だった。トライアングルは、帯域は、10kHz~20kHz。実演中、けたたましいオケの演奏中でも結構、澄み切ってハッキリ聴こえる。

(注2)低域は、例えば、大太鼓(グランカッサ)、バスドラムの「ドン」と「ン」と締まった感じて聴こえるかどうかで判断。締まってないと「ドス」と聴こえ、「ス」と音が緩み、抜けた感じに聴こえる。「ド」だけ聴こえる時もある。タイコの皮の‘張り’が感じられるようだといいと思う。トライードは、「ド」が濁り「ン」は聴こえない。