オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ダヴォンのMojo・・ソフィスティケーテッドな音場空間。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ダヴォンのMojo・・ソフィスティケーテッドな音場空間。

Davone(ダヴォン)のMojo(モージョー) 28万円ほど。このオシャレなスピーカー(SP)の魅力は、柔らかく、きめ細かいサウンドステージの再現。「(SPから湧き出てくる音の)空間への広がりにメリットがある」と店主。自室の長椅子に身を横たえ、両足のふくらはぎをオットマン(足のせ用ソファ)に載せて、プレイヤーのスイッチをONに。それから、そこは、貴方だけの音楽演奏空間。

写真は、キレイだが、展示品の色は、ややくすんでいる。Colorは、五色から選択化。

帯域表現③、高域表現④、SN比③、解像度④、中間帯域表現③、低域の表現・印象③、制動力③、透明感②、質感・密度④、滑らかさ⑤、コントラスト③、音の輪郭 淡い。特長、強力に音を解像するいった風情より、ソフィスティケーテッド・and・センシティブ(注)な感覚で、隅々まできめ細やかな、しっとりとした解像力。B&Wのような写実的解像力ではなく、芸術的な解像力が魅力。「奥行き(のある)空間再現力、(演奏の)臨場感がいい」(店主談)。身を包むように、奥が深いオーケストレーション、陰影表現たっぷりの立体的でダイナミックな帯域を誇るピアノ独奏。その再生が、このSPの真骨頂。点音源(SP)から音が聴こえず、自然に音が溢(あふ)れ出る。難点、刺激的、ギラギラした音は出ない。適性、オーケストラ、ピアノ独奏。硬質なジャズは苦手。

「普通のSPは、壁があると奥行き、広がりが出ない。しかし、ベースマンの二階はSPの後方に壁がないので(アイキャッチ画像参照)、普通のSPでも空間の広がり、奥行き、立体感まで出る。2Fでは、モージョーもそのような広がりが出ますが、(一般的な)壁がある普通の部屋でも(臨場感豊かに)よく聴こえます。それが、魅力です。普通のSPとの違いです」。サー・ジョン・バルビローリ指揮・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のブラームスの交響曲第四番、第一楽章が終わり、顔に笑みを湛(たた)えながら話しておりました。

寸評 無指向性なので、設置場所に苦労しない。部屋のどこにおいても音質的変化が少ない。オーディオ機器は、二の次にして、音楽だけに没頭したい、音楽だけを聴きたい人向け。

評価は、⑤ 最高!(だ) ④ イイ感じ  ③普通  ② ちょっとな(良くはない)  ① これは良くない(ダメ!)の五段階で。

(注)ソフィスティケーテッド(洗練された、都会的)・and・センシティブ(繊細、鋭敏)、といった意味です。