オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり アキュフェーズ試聴会 修理と再生・・・メーカーの矜持

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左が渋谷清さん。右が営業の小串さん。渋谷さん、写真もおやりになるとかで、修理説明用写真も見やすく、わかりやすいものが多かった。紹介できないのが残念!。

優れた製品を目指して。

11月末のアキュフェーズ試聴会での製品修理の話を少々、ご紹介いたします。この話も同社の体質をよく表しています。メモが少ないので本当に少々です。すいません。

この写真、端子に使ったYラグ間のコードが短く、金属が接触して接続不良がでた事案です。アキュフェーズで修理しても再び、不良が起きた。それで、客先で配線を調べたら写真のように接続がなされていたのが原因でした。配線コードは少なくとも、ケーブル外装から70~80センチは剥き出しして、端子を装着、端子同士がぶつからないよう処理して欲しいとの事でした。ターミナルスリーブ着用が安全性、耐久性に効果的、視覚的にも高級感を演出、オススメとの事。装着には、ドライヤーを使うより、アルミホイルを巻き付け、ライターで加熱するのが最良。また、不具合案件には、バナナプラグを使用して、差し込むのではなく、締め付けてあったこともあるそうです。

C-200の基盤のハンダ再処理では仕上がり美しく、光沢があり、白色化、梨子化しないハンダ付け技術を、何年も放置されていたE-305の背面パネル、端子の再生など、渋谷さんが撮影された写真を交えて、解説がありました。

また、スピーカーケーブルなどの剥き出しされた撚り線をハンダメッキするための冶具を製作され、紹介してくださいました。今回の試聴会のため、わざわざ作ったそうです。撚り線は、部品を固定する(ケーブルを)を固定する冶具がなくてもメッキできます。冶具自体は、10㎝角の木材に結束バンドを取り付けただけの単純なもの。必要がないように感じます。「なんだ、こんなもの」と考える向きもあるかと思われます。

しかし、美しく、品質の安定したものを作るのには、冶具は必要です。このような見逃しそうな部分にまで、気配りをする。それが、アキュフェーズの製造管理および製品管理手法に違いありません。

ご存じのように、アキュフェーズ製品は、補修部品がある限り修理をしてくれます。皆さん!。安心して、製品を使用。不具合が生じたら、修理を依頼されるのがよろしい。

「修理不能」と言われた・・・。その時はあっさりと「あきらめる」決断がベストかと思います。