オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ・パワーアンプ群・・マニアックな聴き方で。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ・パワーアンプ群・・マニアックな聴き方で。

アキュフェーズのパワーアンプ、A-75、A-48、P-4500を一通り聴いた後、ベーシストでもある店主が、確信したかのように 同席した”あおのり”さんに語りかける。 「A-75には、スコット・ラファロが、A-48は、チャック・イスラエルが、エディ・ゴメスはP-4500が合う」と。いずれも、ビル・エヴァンスとともに、トリオを組んだベーシスト。僕、ジャズ良く判らない。門外漢なので聴きとった内容を文章にしますけど、怪しい所があると思います。しかも、マニア(熱狂者)の話なので、その辺、上手く読み取ってください。

試聴CDは、モニカ・ゼッタールンドの「ワルツ・フォー・デビイ」、ビル・エヴァンス の「アナザー・タイム」、「ワルツ・フォー・デビイ 」。

エディ・ゴメス。「エディ・ゴメスは、腰高のベースの弾き方。クラシックの教育を受けてます。(P-4500で聴くと)、躍動感、跳ねる感じ、ベースの木質の厚み、ボディの大きさ(が判る)。容積が大きい器の(音の)広がり、早引きで、スピードがある、前に出てくる音。(ゴメスの奏法は)最低音の沈み込みがないので(P-4500)に合っているかも。(ゴメス)ちょっと、弾き過ぎで、『奥にひっこんでいてくれ!』の感じがあります。(A-75では、ベースの)容積の大きさを感じる。弦を弾いている感じ。(P-4500では再現できない)低音が出てきました。(エヴァンスの)ピアノのハーモニーが聴こえてきましたネ」。

チャック・イスラエル。「チャック・イスラエルは、地味な位置づけ。音の重心の低いベーシスト。(A-75では)、演奏者とベースの形、動き(が感じられる)。丁寧な弾き方。ベースのソロの入り方、各パートの人たち(の位置が判る)。若く、技術がしっかりしている。出しゃばらない(ゴメスとは正反対)、邪魔しない、(他の人の演奏を)聴いている。(P-4500にすると)弾んだ感じは出る。ベースの重心が低いが、下がり切らない。指が弦へ触る感じ、技巧はA(級)の方が良く聴こえる。リズム感、ビート感はよく聴こえる。マッキントッシュの湿り気がある。(A-48では)、ベースは、まとまっている。バランスがイイ。重心が下がる。ふくらみがある。(ベースの音が)柔らかいけど、音程、リズム、タッチまで聴こえる。弦の音が聴こえる。タイミングもいい。これが最も、イスラエルらしい音」。

僕、好きな、自由闊達に弾くスコット・ラファロ。「重心の低さと腰高(といった二つの要素)、(音の)太さ、スピードを兼ね備えた人。弾き過ぎですけどね。(A-48で聴くと)、ベースを繊細に弾いている。(P-4500)弦のタッチの感触。リズム、弾力がある。リズムが前に行く感じ(がよくでている)。(A-75)、重心の低さ、スピード、タッチ、彫りの深い弾力。(音を)出す力(駆動力)も力強いし、止める力(制動力)も強い。強いタッチで(あるが)ナチュナルさ(がある)。ラファロは、A-75が合います」。

この後、”あおのり”さんと店主二人で、「P-4500にはペデルセン(僕この人知らない)がいい」とか「なんちゃら、かんちゃらは、何に合う」という喜々とした会話が続いてました。その間、僕、心の中で思ってました。「ビル・エヴァンスのピアノは、A-75が一番だな。 軽快なハーモニーが、リズムが、メロディーが、深みのある音と共に聴こえる 」と。