オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ・A-50V その②‥疲れた。が…。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり アキュフェーズ・A-50V その②‥疲れた。が…。

オレは(アキュフェーズ・パワーアンプ A-50V)、1998年生まれ。この仕事(?)を続ける限り、新製品が出るたびに戦うのが、宿命だ。 若い奴ら、アキュフェーズ・P-4500、A-48、A-75との比較試聴。戦い(比較試聴)が終わった今、オレの心境は「刀折れ、矢は射尽くし、兜は無く、ざんばら髪。鎧が重い。まことに難儀。疲れた…」。

DIATONE ダイヤトーン。DS-20000。中古品28万(税込み)。台付き。漆塗りの為、割れあり。音出し済み。

店主の判断で、ベースの音で比較。オレは、’ベース”の再生は苦手。ダンピング(制動)能力が物をいう。二十数年前の装備(部品)では太刀打ちできない。辛(つら)い戦いになるのは、目に見えていた。 弾き手は、チャック・イスラエルというベーシスト。重心の低い地味な奏法が持ち味。試聴CDは、モニカ・ゼッタールンドの「ワルツ・フォー・デビイ」。彼女の儚(はかな)げなボーカルは、ハードなオレの最後の戦いに花を添(そ)えてくれた。オレの再生印象は後にする。まず、A-75の再生。「ベースの形、ベーシストの動き、弾き方が良く判る。(他の演奏者の演奏の前に)出しゃばらない、邪魔しない、(他の演奏者の音を)聴いている。技術のしっかりしている(ベーシスト)」と言っていた。次、A-48。「ベースがまとまっている。重心が下がり、膨らみがでる。柔らかいけど、音程、リズム、(弦を弾く指先の)タッチが聴こえる。(真の意味での)弦の音が聴こえる。タイミングもいい。これが、もっともイスラエルらしい(音がする)」と最大の賛辞。AB級のP-4500。「ベースは、重心が低い。が、下がり切らない。55Hz以下が出てないかな?。指先のタッチは、A級の方がよく聴こえる。リズム感、ビート感は、(A級より)よく聴こえる。マッキントッシュの音(のような感じで)、湿り気がある」。以上の”若い奴ら”の締まった再生の印象に比べ、オレの低音は、締まりなくドロドロ。膨らみ過ぎ。「指先で弾いているだけで、腕で弾いている感じはない」と酷評を受けた。

いいだろう。オッケー、オッケー!。オレもハードに生きてきた男(アンプ)。潔(いさぎよ)くその結果を受け入れよう。相棒(C-290V)は、所有者の部屋に帰るが、オレはダメだった。オー!。喋(しゃべ)っているうちに気分が高揚してきた。「老兵は消え去るのみ」…というのは、20世紀の話だ。21世紀、 オレ達、マッチョ(パワーアンプ)は、こう捨て台詞(ゼリフ)を残す!!。 『アイルビー、バック』。また、会おうゼ。