オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ソナスのルミナ・・よく『歌う』。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ソナスのルミナ・・よく『歌う』。

ソナス・ファベールのルミナ(LUMINA)。25万円ほど。店主・細川さん、ルミナを今後、展示・販売する予定。24日に試聴。翌、25日に盛岡市民文化ホールでN響メンバーによる室内楽が催された。演奏を聴いていて確信した「うん、弦楽器はやはりソナスだな」と。

試聴LP。「ウィーンのモーツァルト第一集。左が、ワルター指揮、ヴェートーベン交響曲第1番と2番。

スピーカー(SP)の下にバスレフがある。「帯域全体で適度にダンピングを利かせ、倍音表現を豊かにする」。これが、ソナスの特長だと思う。高解像度だが、硬質感がなく音の雰囲気を柔らかな芸術調に纏(まと)め上げる。音楽の背景(SN比)も良好。強烈なコントラストの高さはない。高域から低域まで帯域は広い。聴き初め、音の立ち上がり、スピードが遅い感じもするが、これは、高解像度基調の写実系の押しの強い表現のSP、B&Wなどを聴いているためかと思われる。決して、音の立ち上がり、スピードが遅いわけではない。繊細に自然に伸びる高域、中間帯域は、明確に分離され、ゆるまず、膨らまず、籠(こも)らず、暖色系の音色で「フワリ」と聴き手を包み込む。低域は、当初、難があった。コンクリートの床にスパイク直置きで試聴でスタート。オケを試聴中、店主が「(SP)のボディの中でティンパニーが鳴って、音が籠る」としかめ面。しかし、ボディ下部のバスレフの下にタオルを敷き、床からの音の反射を防いだ。結果、低域が締まり、ティンパニーの打撃音が聴き手に飛んできた。店主が「うん、これなら、展示する。低域が悪く(聴こえ)、展示を見送ろうと思ったが、(低域表現が改善され)展示することに決めた」。「このSPほかに、セールスポイントは?」と尋ねると「メロディ、ハーモニー、よく『歌う』ように設計されている。ソナスは全てそんな感じ」と楽しそうに答えた。そして「(デザインが)上品。ユニットが銀で縁どりされているところもいい。明るめの音調もいい」との事でした。さらに、「緩めの音もいいなぁ💛」とも。

25日のN響メンバーによる室内楽のコンサート。メンバーは、NHK交響楽団・コンサートマスターの篠崎史紀(ふみのり)さん(愛称”まろ”)(第一ヴァイオリン)、倉富亮太さん(第二ヴァイオリン)、松井直之さん(ヴィオラ)、市寛也さん(いちい・ひろや)(チェロ)、入江一雄さん(ピアノ)。 僕、会場、最前列の”まろ”さんから、2メートルほどの位置で聴きました。ステージの高さは、65㎝ほどです。 ”まろ”さん、楽しそうに、うっとりと表情豊かにヴァイオリンを弾いてました。ええ、確かに”まろ”さんは、ウィーンの音楽家です。