オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 竹内まりや・・思わず笑ってしまう…?。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり 竹内まりや・・思わず笑ってしまう…?。

アキュフェーズC-3900とC-3850の比較試聴。試聴期間中、C-3900を絶賛したのは3人だけ。店主・細川、僕・藤井ともう一人のお客様。他のお客様のC-3900の評判はあまり芳しいものではなかったようだ。

竹内まりや。Expressions  使用トラックはDICK2のトラック10、11、12の三曲。

録音は、解像度がよく、帯域がソコソコ広く、コントラストがやや弱く、SN比は良くない。高域の伸び、低域の締まりは普通。SN比に関して言うと、音楽の背景が、「澄み切っている」とか「透明感、静寂感」があるという意味で聴いている。色々な楽器、コーラスなど後からアレンジを加えているため、SN比が落ちると感じるのだろうか?。このCDをC-3850と3900と聴いた方が、中間帯域のボーカル、「3900は、竹内まりやの声が引き締められすぎる。3850の方が声に広がりがある」と感想を漏らしたという。確かに、3900で聴くと、声が広がらないように聴こえる。そして、3900では、山下達郎さんのアレンジによる様々な楽器の音が聴こえすぎて3850より聴こえすぎて、竹内まりやさんが窮屈そうに歌っている感じは、確かにある。また、オーケストラでも音場が広がらない。いわゆる、「会場に満ち溢れるオーケストレーションに3900が欠ける」という印象を持たれた方が多かったようだ。ダンピング力。すなわち、アキュフェーズ特有のメリハリの利いたストップ・&・ゴー、制動力の強さ、店主・細川さんがいう「アキュフェーズは、ブレーキが効き過ぎる」という面。再生された音の輪郭がどのように聴こえたかという点が、評価の分かれ道になった気がする。ちなみに、ボーカル帯域では、トラック7の「元気を出して」のバックグランド・ボーカル(コーラス)を担当する薬師丸ひろ子さんの声も聴いておけば良かった。残念。

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三十数年前、在京時、FM(当時、エッフ・エムとわざわざ言った)東京のある番組にすでに、山下達郎さんと結婚していた竹内まりやさんが登場した。インタビューが、「当然、山下達郎さんが、まりやさんの曲のアレンジを担当されているのですね?。共同作業で進めるため、曲がいい仕上がりになるのでしょうね?」と言った。これに対し「達郎さんが、アレンジするとアレンジに凝りすぎて、段々、私の曲(曲想、イメージ)から離れてしまうの。ですから、ある程度のところで、この辺で、アレンジするのを止めて!!という時があります」と答えられた記憶がある。FM東京で、山下さんが、番組を持っていて、アメリカの50年代ポップス紹介を中心に番組を作っていた。が、その50年代のアレンジの話がよく判らず、聴いてる自分には「チンプンカンプン」だった。だから、なんとなく、まりやさんが、「止めて!!」という気持ちが良く判る。そのため、いつも、竹内まりやさんの曲を聴くと、まず、この話を思い出し、心ならずも「笑って(笑みを浮かべて)」しまう。三十数年前の記憶。確かなものではない。僕、竹内まりやさんのCD。購入したのは唯一「REQUEST」1987年、MOON RECORD。ああ、三十数年もこのCDを聴いているんだなぁ。