オーディオ・ベースマン見たり聴いたり お金をかけずに品質向上 その④・・直置きでは芸がない。

床を這うスピーカー(SP)・ケーブル。「抑えるのか、浮かすのか」それが、音質向上のポイントだ。アンプから床を這いSP端子に接続。それに、ひと手間かけた。アキュフェーズ・E-370。試しに、直置き状態からSPケーブルを「抑え」たら、「ハッとする」明確な音質に変化。劇的といってもいい効果。

浮かした時の製品名は不明。抑えに使ったのは、アンダンテラルゴ SM-7 サイレントマウント 70mm。これ、ちょっと、お高い。

ケーブル内を電気信号が通過するとケーブル自体が振動する。この振動が、床材と共振して音質を悪化させる要因となるらしい。まず、振動させない「抑えると」・・解像度、SN比がアップ。「スッキリ、ハッキリ、クッキリ」とした音質に変化。やや、硬質感が感じられ、柔らかさ、滑らかさといったものは感じられない。「直置き」の、のっぺりとして抑揚、起伏の無い状態からすると、音のコントラストが格段に向上したのが判断できる。逆に振動を止めない「浮かせると」・・解像度、SN比の改善ができるが、なんといっても倍音表現がアップ。ボーカル、楽器の質感が向上、ナチュラルでしっとり、癒される、といった自然に聴こえる要素を獲得できる。澄み切った音場、低音の力感、密度感には欠ける。やや、高域が荒れている。店主は、「ハッキリ、クッキリ、スッキリ」聴きたいので「抑え派」。僕自身は、楽器の質感重視派なので「浮かせる派」。

畳など柔らかい素材の時の変化はわからない。「抑える」にしても「浮かせる」にしても使用するそのものの材質も影響するだろう。僕自身は、部屋の床が集成材。『100均』で購入のやや大型のステンレス・洗濯ハサミを使用。効果は得られている。「抑える」時は、ある程度の重量があるものが有利だと思われる。アンダンテラルゴが使えれば、いいが、そうでない時は、文鎮(?)などで代用できそう…。「抑える」、「浮かす」。いずれにせよ、お金をかけなくとも音質は上がる。ウン!。