オーディオ・ベースマン見たり聴いたりトライオード・CDプレイヤー・TRV-CD6SE・・これでも、いいかな?

オーディオ・ベースマン見たり聴いたりトライオード・CDプレイヤー・TRV-CD6SE・・これでも、いいかな?

2019年、11月の東京インターナショナル・オーディオショウ。トライオード・G507ブース、同社のカクテルオーディオ(cocktailAudio)を聴いた後、TRV-CD6SEを聴いたら、何故かホッとした。

TRIODE TRV-CD6SE。28万円ほど。MQA-CD再生可能。社長によると「もうCDプレイヤーは作らない」とか。

アキュフェーズ DP-900とDC-901、ソウルノート S-3を聴き比べた後でもその音質に「ガックリ」とすることはない。ディスプレイの文字、数字は見やすく、軽量かつ小型。僕は、二世代前のTRV-CD4SEを使っている。ベースマンでハイエンドCDプレイヤーを散々聴いて、帰宅。CD4SEのリモコンボタンを押すといつもこう思う。「CDプレイヤー、これでもいいや!」。帯域は、狭い。トランジェントは中庸(普通)。冴えて澄み切った高域、ボリュームがあり、かつダンピングの利いた締まりのある低域表現は、期待できない。中間帯域に良さがあり、人の声とかチェロなどといった木質の楽器の音の分離、響きがいい。張り出している帯域が感じられず、好バランス。むやみに音数を追わず、聴き手が聴きたい部分の音を解像し、好コントラストで纏(まと)め上げている。演奏家が「こう演奏したい」という部分が聴きとれる。

MQA-CD。写真、プレイヤーの上のCDは、「これがハイレゾCDだ! ジャズで聴き比べる体験サンプラー」。その一曲、「イパネマの娘」を数十年前のCD(GETZ/GILBERTO POCJ-1802)と聴き比べ。MQA-CD、音を解像し過ぎて、なんか変。「楽器、人の声がしない」と思った。古いCDの方が、楽器、人の声が録音されている。さらに、ビックリしたのは、ボーカルの位置。MQA-CDでは、男の声が左、女の声が右。数十年前のCDは、男が右、女が左と逆。マスタリングの際、なにかが違ったのね。

版権が切れたせいか、音楽の知名度があるためか、わざわざアナログ録音の名曲をデジタル化している。個人的には、初めからデジタル録音された曲の方が、解像度、コントラストなど、デジタル録音の良さが引き立つと思う。