オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ソウルノート A-2・・音楽は前に出てくるが・・。

オーディオ・ベースマン見たり聴いたり ソウルノート A-2・・音楽は前に出てくるが・・。

 ソウルノート A-2。期せずして、アキュフェーズ E-380、トライオード TRZ-300Wとの比較試聴となってしまった。「オーディオ的音が、スパ、スパ出る」(店主・細川談)アキュフェーズと比べるとどう聴こえるのか?。

ソウルノート A-2。48万円ほど。製品の足元、三点支持の先の尖ったスパイクなので設置に注意が必要。

音楽の背景の静かなSN比、押し出しの強い低音表現。低域から高域にかけて音が詰まった感じの無い伸びの良さ。帯域全体での歪みは少ない。中間帯域は、特にボーカル帯域は、ややタイト(痩せた)な感じで、濃く甘くならない。高域は、響きが薄く、繊細な音質は得られない。音のコントラストは弱め。低域が強い感じもあるので、その部分を弱めるセッティングがいいのかもしれない。再生された音楽は、スピーカー(SP)の全面に展開され「前に、前に出てくる」。鮮度の高い、躍動する音楽、といったソウルノートの真骨頂というべき部分は聴くことができる。

この二社、オーディオ的表現でかみ合う部分は少ないと思われるが、アキュフェーズ E-380が「二本のSPの枠を超えて広がる」のに比べ、ソウルノート A-2は、「SPの枠の中からはみ出ることが無い」。この部分が最大の違い。

かつて、ベースマンでE-650の試聴会が行われた。その際、650を試聴して、E-600を購入された方がいらした。その方が「650の音は(自分には)キツイ」と(僕が聴いて650より音が柔らかい、解像度の低いと思われた)600を購入されました。自分の「好きな音を知っている」というのはいいことだと思う。

E-380が、数十年間、改善、改良され、市場の荒波を乗り越えて現在の姿。かたや、A-2は、市場に投入されて間もない製品。同製品の今後の展開には期待をしたい。

2020 2・26 追加 試聴時、音量には注意が必要。例えば、ボリュウームの位置を3機種とも、9時にして聴いたとする。ソウルノートは、かなり大きな音が出る。聴感上、感覚上の判断になるが、同じ大きさで聴かないと、音質を勘違いする。