オーディオ・ベースマン 見たり聴いたり タンノイ・GRF 音楽再生の終着駅

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802Dが霞んでしまう。そう思わせるほど魅力的で郷愁を感じる音だ。左上の100円ショップ・ジョイントマットの音響効果のおかげか!?。

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「あぁっ、いいなぁ~」。聴いた瞬間、誰もが口にする。

ベースマンで鳴っているタンノイ・GRFは、音楽再生の目指すべき到達点に達した。

現代スピーカーが、高S/N比、高解像度、広帯域の能力を存分に発揮し、血眼となり、重箱の隅を楊枝でほじくるような再生を繰り広げている。それは、聴き手に”安らぎ”より”緊張”を強いているように感じる。それとは対照的に、GRFは、おおらかな「安堵感」に満ちた音楽を奏でてくれる。

全域に渡り、音が浮き上がり、倍音をうまく響かせ奥行きを演出。音の反応は鈍いが押し出しは強く、塊としてはじき出す。そのせいか、音楽会場でずしりと腸(はらわた)に染み渡る生のオーケストラを聴いているような心地よさに包まれる。大柄な木枠から降り注ぐ気品漂う音楽は、聴き手の心の琴線に触れ、忘却の彼方となっていた過去の音楽会の記憶を朧げに思い出させ、同化、融合する。それは、何物にも代えがたい至福のひと時となる。

これぞ、再生音楽のクライマックス、オーディオの神髄!!。

S/N比は低い。伸びは頭打ちながらも、解像度は高く、冴えて、艶やか、そして線の太い高域。中低域は、なめらかで質感、重量感とも申し分がない。陰影表現も優れていると感じられるが、音の締め付け、輪郭は弱い。優れて聴こえるのは、倍音をうまく整えてあるためだろうか?。そして、最低域の解像度は高い。SACD試聴時、パイプオルガンの気持ちの悪くなるような低音がでたから・・。

店の音響調整は、常連客の八重樫さんが実施。

ただ、パワーアンプのA-200は9月一杯で、アキュフェーズに返却。代替えはM-6200だと思うけど、音が変わる。AB級なので、音の密度、繊細さは劣るけど、透明感が増し、音の押し出しが強く俊敏になると思う。それはそれで楽しみ・・。

使用機器 C-3850。A-200。DP-700。PS-1200V PS-530。DG-58。C-37。レコードプレーヤー、パイオニア・エクスクルーシブP3

ケーブル類 おそらく全てアキュフェーズ。SPケーブルが、おそらくフルテックの1500/円程度のもの。フォノケーブルがオルトフォンの6NX-TSW-1010。

針 EMT TSD 15

試聴LP ハイフェッツ ブルッフ ヴァイオリン協奏曲一番 新ロンドン交響楽団 指揮 サー・マルコム・サージェント RCA(SB-6527)1962年 。ヤフーオークション rudolf kempeさんから購入。

試聴SACD R.シュトラウス 交響詩 ツァラトゥストラはかく語りき。 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮 ヘルベルト・フォン・カラヤン。 ESSD90149 エソテリック DECCA復刻シリーズ。