オーディオ・ベースマン見たり聴いたり カン サウンド ラボ その②・・ミューオン TS-001 およびブロッドマンVC1 その⑤・・自宅で試聴しました。

ミューオン(MEWON) TS-001 Excellent Ⅱ。定価148万円ほど。試聴機を自宅で設置。説明書の通りに設置するとこんな感じ。地震が怖いので、使わない時は、隣のSPスタンドへ。

自宅で試聴すると、明らかに効果があった点は低域表現の充実。低域の解像度、エネルギー密度、トランジェント(音の立ち上がり)が引き締まり、スピード・アップされ、音のコントラスト(メリハリ)を強化。ダンピングが向上した結果、倍音(響き)表現も明確になる。そのほか、高域は、濁り、歪みがとれ、中間帯域の解像が明瞭になりながらも、音色が痩せない、硬質感もない…といったところだろうか。大編成のオーケストラの再生、各楽器の音が明確に聴きとれる。このオケの分野で最も効果を発揮した。

オーディオ的に音質が向上すると、聴こえてくる音楽に取り繕(つくろ)ったような透明感、緊張感を感じさせることがあるが、そのような点は感じられない。少し、神韻縹緲(しんいんひょうびょう 意味は、なんとも言いようがない、すぐれたおもむきが、かすかにある)を感じるのが、気に入った。

音質が、いや、音楽、楽器のもたらす感銘度が、SP盤にほんの少し、近づいたかな…との印象も。

写真、説明書通りの設置を行うと、見た目は芳しくない。でも、この音質を得られるなら許される。本来、設置は、本体下部に付属のスパイクを取りつけるが今回は省略。ブロッドマンのピアノ・ブラック塗装を痛めないように、写真では布を敷いてある。スパイクを付けた場合、スパイク受けとして、硬質ゴムなど塗装にキズが付かないスペーサー、インシュレーターが必要。多分、インシュレーターにより音質が少々、変化すると考えられるので、その変化を楽しむのも面白いかもしれない。

ステレオ誌 2016年6月号。福田雅光さんの連載記事「オーディオの新常識」を参考にすると、オーディオテクニカのAT6091(¥1.300ほど 4個)、フォック G-53FS(¥4.200ほど 4個)、AET VFE-4005U(¥1.500ほど、4個)などが面白そう。低価格なのも魅力。